押部谷伝説

そこは山奥の深い谷でありました。

そこには平家一族の家財が隠されておりまして、その家財を守っておりますのが

平長守(ながもりのきみ)、齢(よわい)70を過ぎようかとしておりました。

やせこけて細く、その顎には長くて白い髭が伸びておりました。


岩に青竹を組み上げ、草を葺き、

そこに彼だけがひっそりと暮らしておりました。

ここに家財を隠して、一族は海沿いの須磨の地で暮らしていたのですね。


誰が好んでこのような何もない山奥に好き好んで暮そうというのでしょうか。

ただね、家財を隠すのには丁度良かったのですね。


青竹の屋根の下には槍や馬具、甲冑、人形、狛犬、珠、鏡、水瓶などがひっそりと並べられておりまして

まあ、入り口もないものですから、時折に迷い込んでこられます方もいたそうですね。

長守君(ながもりのきみ)も喜んで迎えたそうでございます。


そこにおっさんは迷い込んで行っちゃったのですね。

細い目で静かに渓谷を眺める長守君。

やはり壇ノ浦の合戦で一族が打ち破れたことを知りませんでしたね。

もう誰も戻っては来ないのですけど、

あれからずーっと待ち続けていたのですね。


長守君とおっさんは暫くの間静かに静かに語り合い、

やがておっさんは静かに目覚めたというわけですけど、


夢だったのですね。

あははは
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by yskfm | 2012-06-14 20:27 | 第二部、夢
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