偽不動、堕落に至るケース1

その男は悩み苦しんでおりました。
かなりの借金を抱え、死の淵まで参りまして、
青木が原の樹海の中で、もはやこれまでと、冷たい大地に座り込み、
一本の樹を背にして今までの人生を思い返しておりました。

頭は冴え渡り、心は澄み渡っておりました。

そこで彼は不動明王様が必ずお救い下さると、とある方が仰っておられました言葉を思い出したのです。

彼はその場所でお不動様の御真言を、3時間程も唱え続けましたでしょうか。
最初はため息混じりに、次第に強くなって参りまして、
最後には知らず知らずの間に、大地までも震える程の力強い大声で唱えておりました。

そうだ、成して成せぬことは何もないのだ。
もう一度一からやり直してみよう。
彼は思いました。

一年後、彼は生きておりました。
力一杯にお不動様の御真言を唱え、悩める人を救っておりました。
自信に溢れ、力に溢れ、
どのようなことでも叶わぬことはないのだと信じておりました。

ただ、彼はそこで間違ってしまったのです。
お不動様が慈悲でお与え下さいました力を、自分の力だと勘違いしてしまったのです。
そうして、彼はお金儲けを考えるようになりました。
この仕事を事業にして、もっと大きくして、一億、いや、何十億と何百億と集めたい。と

その時魔が彼の心に忍び込みました。
お不動様の救済の力は、魔の力に代わり、
彼は人を脅し、強引に信者を集め、事業を大きくして行きました。

でも彼は、自分は正しいことをしているのだと信じて疑わなかったのですね。
自分は、神様に遣わされているのだ、
力を与えられているのだと、疑う心を持てない程、視野が狭くなっていたのです。

端整な顔立ちで、魔の協力で奇跡のようなことも起こせますから、
アイドルをファンが追っかけるように女性信者も増えて行きました。

でもね、彼は真実の神ではなかったのです。
魔に憑依された人間を増やしただけなのです。
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by yskfm | 2008-01-04 19:35 | 第一部、想ふこと
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日々の生活や出来事など、斜め45度視線を傾けずに綴るブログ。思想から日常まで。♪オッサンぶろぐ♪♪  ☆手前味噌で口八丁手八丁足八本の世界をご堪能下さい。☆


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