杉と若木の物語

大地に根を下ろしたばかりの一本の若木がありました。

若木は、まだ幼子でございました。

幼いが故に好き勝手な方向に枝を張り、

我を張り、我侭を云い生きておりました。


またここに何百年も生き続けております杉の老木がありました。

杉は高いところからこの若木の様子を眺めておりました。

杉は頂の上から云いました。

「幼子よ。見るがいい。今日の夕日はとても美しい。

私はもう何十万回この夕日を眺めて来たが、たった一つとして同じ夕日はない。

一日一日、一瞬一瞬で空はまた違った表情を見せる。

これこそ神の手による美しさではないか。

ところがこの世界は、強いものが多くを貪り弱い者が枯れて行く。

これは本当におぞましい姿で決して神の手によるものではない。

多くのものが手本とするべき神の現す美しき姿を知らぬが故である。

これは残念なことだ。

だがしかし、生き物も、時も、この世界のものは全て歩むということが定められている。

だから幼子よ、命を楽しめ。そしてまたこの神の現す美しい姿を楽しめ。

楽しみながら伸び伸びと育って行け。」


(続かない)
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by yskfm | 2010-01-28 09:35 | 第二部、大地
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日々の生活や出来事など、斜め45度視線を傾けずに綴るブログ。思想から日常まで。♪オッサンぶろぐ♪♪  ☆手前味噌で口八丁手八丁足八本の世界をご堪能下さい。☆


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